総評 |
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| 全体的には「闇」というテーマの作品が圧倒的に多く、他のテーマの倍以上も応募があったということで、「コンピュータ・グラフィックスで絵を描く」というのが、自分の内面を見つめやすいツールなんだなぁ、というのを改めて感じました。また、シニアの方々からの応募も非常に多かったのですが、その皆さんの絵の豊かさに驚きました。最近の若い人の作品には物質的な豊かさはあるけれども、精神的な豊かさはやはりないのかなぁ、という、その違いを改めて感じてしまいました。 |
受賞作品講評 |
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■最優秀賞受賞作品「華」(マサキ マル)について
最優秀賞の作品「華」(マサキ マル)は、“ダブルイメージ”と言うもので、いわゆる“だまし絵”ですね。ひとつの絵の中に顔と花というふたつのイメージを重ねて作っていて、その顔がすごくユーモラスで思わず笑ってしまうような顔であるけれども、品がすごくあって、面白い作品になっていると思いました。ただ、1枚だけ、多分どくろだと思うんですが、ブラックなイメージもちゃんと作ってあって、世界観の広がりもあるなと思いました。
■優秀賞受賞作品について
作品テーマ「闇」の優秀賞受賞作品「(1)愛別離苦(蝶々夫人)(2)怨憎会苦(葵上)」の加藤昌一郎さんは、今回応募者の最高齢でこの絵が描ける、しかもテーマが蝶々夫人と葵上という、79歳でも枯れていないのが素晴らしい(笑)!「いけるいける!」という勇気を世の男性に与えてくれる作品だと思います。色も素晴らしい!
作品テーマ「踊」の優秀賞受賞作品「偶像行進」(河原大)は、いわゆる屏風絵というものをドットで表現していて、よく見ると山の中に妖怪の“でいだらぼっち”がいたり、巨大なやっこさんが歩いていたりと、見れば見るほど面白いところが見つかるというのも、いわゆる屏風絵の面白さと似ているな、と思いました。秀逸なのは、縦スクロールで見ていくという点で、それは僕達がWEBを見るときに縦スクロールで読んでいくのと同じように、いわゆる“縦巻物”風に見ていけるという面白さが素晴らしいと思いました。
作品テーマ「麗」の優秀賞受賞作品「太陽がのどかに照っているさま」(かながわしんすけ)は、どこか南の島の部族の絵のような、土俗的な美人、日本人がいわゆる考えるかわいい子とか美人という“麗しい”ではないですが、すごく力強い美人を描かれていると思いました。色も、赤と緑という補色の強烈さをうまく利用して元気な絵にしていて、力のある方だなぁと思いました。
■明和電機賞「<時空古代ショト>=3連作 1.卑弥呼・SUNー2.卑弥呼・MOON〜3.卑弥呼-DARK皆既日食」(斎藤 茂)について
70歳の方にもかかわらず、イラストレーターでパスをしっかり起こして構成するという作業の緻密さにまず驚きました。それとお年寄りの方、と言っては失礼ですが、やはり精神的な世界が豊かだなと思いました。最近の若い人達にはない心の豊かさというものがあるんだなぁ、ということを痛感しました。
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総評 |
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今回は「闇」「麗」「踊」のテーマでしたが、予想に反して圧倒的に「闇」テーマの応募数が多く、まずそれがとても興味深くありました。「闇」は初めから無色ではなく色彩あるポジティブな世界あってこそ深く感じられるもの。そこを表現しきった作品が最終選考まで残る結果となりました。また、「踊」と「麗」は逆にディープな畏れの美を伴った作品が目立ち、テーマに内包される対比したイメージを確かな描写力と独自の視点で表現した作品が受賞する結果となりました。
そして何よりこれは毎回感じることですが、最終的には「絵を描く楽しさ」に満ちた作品がやはりチカラを放ち審査員の票が集ったかと思います。
来年は一度おやすみさせて頂くDCAですが、きっと再開する再来年に、また皆様のアイデア、描写力そして描くのがスキだという想いが溢れている作品に出逢えることを心から楽しみにしております。 |
受賞作品講評 |
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■最優秀賞受賞作品「華」(マサキ マル)について
一目見て まず素直に「ああ 綺麗だな…」と魅入ってしまう美しい色彩。そしてやがて作品に潜むユーモアがじわじわとこちらに染みはいって来る。ただ、綺麗なだけではない「スキだなあ、この絵」と感じさせるチカラ。
そして再び作品の色彩と透明感の美しさに心地よさを感じる…
そんな「絵を眺める喜び」のループ。
麗しいモチーフと色彩に溢れた本テーマの中で久保田さんの作品はそこが抜きん出ていました。
組作品としての構成力、バリエーションも素晴らしいと思います。
最優秀賞受賞おめでとうございます!
■優秀賞について
作品テーマ「闇」の優秀賞受賞作品「(1)愛別離苦(蝶々夫人)(2)怨憎会苦(葵上)」(加藤昌一郎)
テーマ「闇」をどう色彩で表現するか…それが本テーマでの一番のポイントだったかと思います。
加藤さんの作品は深い奥行きある色彩が逆に「闇」をじわじわと感じさせ華やかな画面でありながらも其処には確かな「闇」が息をひそめています。美しいものに潜む影こそ畏れのチカラ。
それを描ききる繊細な描写力も見事でした。
作品テーマ「踊」の優秀賞受賞作品「偶像行進」(河原大)
モニター上でどんどん拡大すると見えて来る踊るお江戸城下の人々。ドラクエを彷彿とさせるファミコン絵だからこそのポップな表現が軽快な音楽すら感じさせ、愉快な「踊」空気を作り出しています。
河原さんのアイデアに拍手!
作品テーマ「麗」の優秀賞受賞作品「太陽がのどかに照っているさま」(かながわしんすけ)
金川さんの表現する麗しさ…非常に気になります。審査員一同彼女の不機嫌なまなざしの虜となってしまいました。「きれい」「美しい」は時に、バランスの崩れを得てこそ、癖になる魅力を放ちます。鮮やかでありながら、深みと暖かさをも感じる見事な色彩感覚。その実力を持ってして描かれたパワフルな麗しさだと思います。
■神田サオリ賞「憧れの果て」(浦地 思久理)について
浦地さんの作品には危険な香りが付きまといます。美しいもの、可愛いもの、綺麗なもの…それをしつこく重ねあわせてある一線から逆にどんどん怖さへとUターンして行く…そんなシュールな空気が満ちています。そしてそれこそが「可愛い」に留まらない耽美な香りを伴った「麗しさ」となり。丁寧に丁寧に重ねられた描写もやや病的で少女漫画世界から抜け出せない麗しくも恐ろしい少女像を彷彿とさせ見るものの眼を離させないチカラある作品だと思います。
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ケビン・マヤソン 株式会社 レインボー・ジャパン 代表取締役 株式会社レインボー・パートナーズ 代表取締役 |
総評 |
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| 「闇」の作品テーマへの応募が非常に多かったというのにまず驚きました。作品テーマを決めた1年前はここまで景気が悪化するというのは想定外だったのですが、暗い絵が多かったなぁという気はします。でもその中にも遊びがあって、表現力もあって、どんどんレベルアップしてきていると思います。大満足です。 |
受賞作品講評 |
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■最優秀賞受賞作品「華」(マサキ マル)について
人間の顔と自然物が合体した形になっていて、非常に面白い、笑わせてくれる雰囲気がありますね。特に唇とか目とか鼻の作り方が面白いですね。最後の、寝ている間の顔だと思うんですが、気に入りました。色々な感情が表現されているところを楽しませていただきました。
■優秀賞について
作品テーマ「闇」の優秀賞受賞作品「(1)愛別離苦(蝶々夫人)(2)怨憎会苦(葵上)」(加藤昌一郎)は、多分日本文化ならではの深い意味があるのだと思いますが、特に2番目の白い顔をした葵上が暗闇で踊っているような様が非常に怖くて、まず印象的でした。1枚目の蝶々夫人がとてもきれいで、その次にこの怖い葵上が来る、というところがストーリー性があって面白いと思います。
作品テーマ「踊」の優秀賞受賞作品「偶像行進」(河原大)は、いいですねぇ。こういうの大好きです。私の会社も昔からコンピュータ・グラフィックスをやっているんですが、このドット絵という分野は永久に続いていくものなのかなぁという気がするんですね。簡単に鉛筆やブラシなどで描くのとは違って、1個1個のテキスタイルに色をつけていくという細かい作業をしないといけないので、ドットから作っていくのは非常に難しい技なんですね。この方は非常に頑張って作られたと思うんですが、素晴らしいです。今後を期待しています。
作品テーマ「麗」の優秀賞受賞作品「太陽がのどかに照っているさま」(かながわしんすけ)は、この顔が面白いですよね。唇のところが貝でできているのかなんなのか、また首のない、頭が肩にくっついているところもなんとなく不思議な印象で、それが楽しいですね。色彩的にも印象的です。私の好きな赤・緑・茶色が一緒になっていて、下手するとこういうコンビネーションはホリデイ系になるのに、そうなっていないところがすごいと思いました。
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総評 |
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| 今回も、主催者を代表して審査員を務めました。DCA2008に日本をはじめ世界各国からの参加者が増加したことをたいへん嬉しく思います。また、応募作品のバラエティーが格段に広がり、表現力以前にテーマに対する想像力(イマジネーション)や創造力(クリエーション)を競うような雰囲気も出てきたように思います。経済環境がこれほどに悪化することを予測したわけではありませんが、「闇」というテーマを設けておりました。不況を反映したものでしょうか、このテーマへの応募がたいへん多かったのは印象的でした。多くの作品から優秀作、入選作を選定するに際して、審査員としての着眼点の第一に、「汗をかいたか?」を問いました。汗をかき、心を込めて作られた作品には、秀逸なアイデアをアイデア倒れにさせない力が充ちています。
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受賞作品講評 |
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■最優秀賞受賞作品「華」(マサキ マル)について
最優秀賞は、テーマ「麗」部門への応募作品で、マサキ マルさんの「華」でした。マサキさんは、人生の様々なステージでの「麗」または「華」をコミカルかつシニカルに4枚の組み作品に仕立てました。人生の「華」を「花」に託した軽妙な着想力と豊かな表現力は高い評価に値するもので、審査員全員の圧倒的支持を得て最優秀賞に選定されました。
■優秀賞について
作品テーマ「闇」の優秀賞受賞作品「(1)愛別離苦(蝶々夫人)(2)怨憎会苦(葵上)」(加藤昌一郎)
「闇」部門には他テーマ部門の倍もの作品が応募され、激戦区になりました。優秀賞を受賞し、「闇」部門を制したのは、加藤昌一郎さんの「(1)愛別離苦(蝶々夫人)(2)怨憎会苦(葵上)」。2枚の組作品で、前者は「蝶々夫人」、後者は「葵の上」をイメージした、禍々しいまでの怨念のコラージュです。まずは「闇」をテーマにしながらの、この作品の華やかさには度肝を抜かれ、次にこの作品が御年79歳の作者の作品と知り、ますます仰天。元気を頂きました。
作品テーマ「踊」の優秀賞受賞作品「偶像行進」(河原大)
「踊」部門の優秀賞受賞作品は川原大さんの「偶像行進」です。3枚で屏風絵を構成する組作品で、一見古典的日本画風でありながら、点描画の手法で現代的なゲーム感覚を彷彿とさせる作品に仕上がっています。作品を子細に見れば、祭りの行列や物売りや街角で踊る市井の人々がきめ細かく書き込まれています。遊び心豊かで、かつ完成度の高い作品として、審査員総意の優秀賞受賞です。
作品テーマ「麗」の優秀賞受賞作品「太陽がのどかに照っているさま」(かながわしんすけ)
「麗」部門では、かながわしんすけさんの「太陽がのどかに照っているさま」が優秀賞を受賞しました。この作品は、麗しいとは言い難い女性の髪に花火のように華やかなサボテンの花を配した色鮮やかな肖像画です。狐目の不細工な顔の肌の色は緑色。背景は深紅。髪飾りは極彩色。こんな作品を「麗しい」と感じるかながわさんの顔が見てみたい。その常識外の色の組み合わせが生み出した独自の世界に審査員一同、感服しました。
■審査委員特別賞について
昨年のDCA2007で最優秀賞を受賞された黒滝淳さんの「真夜中のパーティー」は、お馴染みのママンとレディーたちが画面いっぱいに踊り狂っています。黒滝さん、ますます意気軒昂でいらっしゃいますね。昨年にも増してパワーアップした作品には、審査員一同、全く異存なく審査員特別賞を贈呈することといたしました。
■入選作について
入選作も力作揃いです。個人的には、「麗」部門で入賞された星野綾子さんの「送霊」、「踊」部門の松原えいじさんの「海月−踊」、そして「闇」部門では吉田依子さんの「ザセカンド」がお気に入りの作品です。いずれも、造形の美しさ、高度な表現力、そして何よりも繊細な美意識を感じます。 |