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[作品について]
友達から虫のサナギの話を聞いた。彼によれば虫はサナギ内部で一回溶けてしまうのだそうだ。外皮に包まれた形のないもの。まるで卵に還るかのようである。
虫はサナギから孵るとき眠りから覚めるのではない。再構生、新たに生まれ変わるのだ。
僕は思った。生まれる前、動物の胎児は生命の歴史を振り返る。
もしかするとサナギの中でもそれに似たような変形の繰り返しが、成虫を形作る兆しとして起こっているのでは?と。
本作は、まず成虫のクワガタをillustratorで描き、そのパスデータを加工し、時間を巻き戻すようにサナギの内部の変化を想像したものである。(五つ組作品) |
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| CGはいつ頃から製作されているのですか。 |
| コンピュータで絵を描き始めたのは2004年春頃、大学に入って1年くらい経ってからだったと思います。大学に入るまでは殆どパソコンに触ったことがなく、しかもパソコンで描きたいとも思っていませんでした。しかしなぜか大学のパソコンを主に使う科に入ってしまったんです。今では運命を感じています。 |
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CGを始めたキッカケは何だったのでしょうか?
本格的にCGを始めたきっかけは大学内のコンペティションで入賞したことです。そこで応募したCGが他人から褒められて嬉しかったんです。褒められることが意欲に繋がっていきました。 |
DCAに応募されたのはどんな動機からだったのでしょうか?
自分にピッタリの公募だったからです。
CGだけの大きなコンペを探していて、見つけたのがDCAでした。まさに今の僕にぴったりとはまる発表の場でした。
また、あらかじめ決められたテーマが与えられていたため、僕の作品の不安な点だった「人間的な想像力」を試す場としても最適でした。 |
今回の受賞作品「再構生」でこだわった点や苦労された点を教えてください。
「自分のスタイルとテーマをどう融合すれば楽しいものを作れるか」というところが最も苦労し、こだわった点です。
絵には自分の得意とする表現やスタイルを研究開発していく楽しさがあります。そしてスタイルには、そのスタイルが得意とするテーマがあると思うのです。それをあくまでも自分なりに研究し、見極めて行くことがオリジナリティに繋がっていくと僕は考えています。 |
大石さんの作品は、審査委員の間でも「今までにない作品。また、アートと科学の融合がすばらしい」との圧倒的な評価でしたが、大石さんにとって作品つくりとは何ですか。またどのようなテーマで創作活動をされているのでしょうか。
DCA受賞前は「動物が好き」と「絵を描くことが好き」と「自分が納得した分野で褒められるのが好き」というのが僕の制作のテーマでした。
自分なりの表現技法で生き物を描いてみました。しかしそれだけでは面白くない感じがしてきて、今回そこに「形質の変化を自分なりに想像する」というファンタジー性を加えてみました。
この行為は科学で言うところの「仮説」を立てるのに似ていると思います。
そしてその「想像」という新たなエッセンスを加えてこのような大きな評価を得るに至りました。
だからこれからの制作テーマは「動物が好き」と「絵を描くことが好き」と「自分が納得した分野で褒められるのが好き」、それと「自分なりにファンタジーを想像する」になってくると思います。
こんな感じで常にテーマが変化していくことが僕の制作活動であればいいと考えています。 |
DCAを受賞されたことで、何か変化はありましたか?(友人から見たよ、と言われたとか、制作活動にもっと意欲が出た!とか・・・)
制作活動にもっと意欲が出ましたね。
沢山の人から賞賛されて自分は間違ってないと思えました。
この経験を信じ続けるためにも制作を続けていきたいと思えました。 |
今後はどういう作品を創っていきたいとお考えですか?
人が「面白い」と注目する物事には「見たことない」という要素があると思います。僕がこれから作っていく作品はその「見たことない」を踏まえた何かであって欲しいです。 |
DCA2006のに応募されようとしている方々にメッセージをお願いします。
今CGが最も簡単なアートだと僕は思います。
クリック一つで自宅のパソコン画面にパッと表示され、幾らでも複製が利き、色々な紙や平面に転写することも出来ます。
鑑賞者にとってこれほど手ごろなアートは無いと思うのです。しかし簡単すぎてある種のありがたみを欠いているとも考えられます。
表現世界においてこういったCGのメリットやデメリットを考えながら制作をしていくのもCG制作の醍醐味だと僕は思います。
どうでしょう? |
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1.まず原型となるクワガタ虫をAdobe Illustrator で描く
写真や、実物の虫を参考にしながら描いていきます。その時、「関節に毛が生えている。」だとか「骨格の薄さ、厚さ」だとか「形質を決めている線」だとか、生き物の持つミクロとマクロの美しさに感動します。
その感動を素に虫がまとっている外骨格の鎧を頭、胸、腹、足、目…とばらばらに描いていきます。 |
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2.出来たクワガタ虫から別のクワガタ虫を想像する。
Illustratorのフィルタや、パスの変形等を利用して原型のクワガタ虫から違った形のクワガタを形成していきます。 |
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3.できたクワガタ虫や背景のデータをAdobe Photoshop に読み込む。
2で出来上がった全てのデータをビットマップ画像に変換します。
そしてクワガタ虫の変形のイメージと合ったものを取捨選択し、5つのクワガタ虫にまとめていきます。 |
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4.背景の線の集合体を作る。
Illustratorのパンクや膨張等のツール等を使って5つのクワガタ虫に合った背景を制作していきます。そして背景もビットマップ画像に変換します |
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5.背景と合わせる。
クワガタ虫と背景をあわせます。
そして、背景がクワガタ虫の形をジャマしないように背景を削っていきます。 |
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6.色を考える。
イメージにあわせて色の候補を考えていきます。
そして試作品をいくつか作り。一番しっくり来るものを選んでいきます。 |
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7.完成☆
一番しっくり来た黒に白っぽい光のイメージを選んで、完成です。 |
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